「かわいい!」この本が届いたときの第一印象。
関西在住の私は大阪弁と京都弁の発音の違いには意識したことあっても、関西の言葉としては兵庫県の方の言葉や大阪でも河内弁や船場言葉、泉州の方の言葉やらが色々あって京都言葉については知っているようで知りませんでした。
こういうニュアンス京都言葉が使われているんだ、ということがやんわりと伝わってきました。
京野家という架空の家族が繰り広げるからくりがユニーク。
京野えんというおばあちゃんの家族登場の「あ」から「ん」までの物語(?)がユニーク。
お父ちゃん、お母ちゃん、お姉ちゃん、弟、それぞれのキャラが個性的。
この京野家のみんなのこと、もっと知りたくなる~。
眺めてるだけで癒されて、京都をもっと知りたくなる一冊。
京都がちょっと気になっていた人も苦手かもと思っていた方も、「京ことばカルタの本」を読んだら京都に行ってみたくなるかも。
イラストはナカムラミナさん。やわらかなタッチでこころをなごませてくれる
ナカムラミナさんが描くイラストがなんともおもかわゆい。
プッと笑ってしまうようなユーモアに溢れてる。
ゆる~いタッチと、どこか昭和レトロっぽさを感じさせる色使いが絶妙。
京都のはんなりした空気感とぴったりマッチしています。
「おもかわゆい」という言葉がしっくりくる。
眺めているだけで、京都の人となりを知ったような気になってしまいます。
ちょっと笑えて、とてもかわいい。
ナカムラミナさんの独特な世界観が、京ことばの魅力を引き立てています。

文は片倉文恵さん!京都愛がじんわり伝わってくる
秀逸な文章が魅力。手がけているのは、京都でデザイン事務所を運営されている片倉文恵さん。
京ことばのニュアンスを、丁寧に、押しつけがましくなく伝えてくれる語り口が心地いい。
ただの方言解説にとどまらず、京都人の空気感をも伝えてくれています。
京都弁にはまどろっこしいて「いけず」なイメージがつきまとっていましたが、片倉さんの冒頭の文章を読んで角が立たない言い回しなのね、とうなずけたのでした。
角が立たないようにという気遣いで「よけいに角たってますやん」と思うことも多々あるような気もしましたが、それはご愛嬌ってことなのかなぁ、とやんわりほっこり思える気がしてきています。
いずれにしてもイラストと文章の相乗効果で京都愛にあふれたカルタの本に仕上がっています。

私は、家や電車の中、カフェ、いろんなところで「京ことばカルタの本」を読んでいます。見ているだけでも楽しい。

京都に行ってみたくなるページも掲載されている
祇園祭りや葵祭など京都三大祭りもカルタ仕様で解説されています。
「らんでん」こと京都嵐山線の駅名なども載ってます。
西入ルは左折のことで、東入ルやら、上ガルやら下ガルなどの京都ならではの東西南北の解説もイラスト交えてもらうとスーッと入ってきました。
今まで、「なんや、ややこしいな」と思っていた気持ちにちょっと笑えてきました。
カルタで楽しむ、読むだけでも癒されるこの本は「読んで楽しむ絵本」としても十分楽しめます。
京ことばのリズムが心地よくて、リアルカルタになっても楽しめそう。
プレゼントにもおすすめ
眺めているだけで楽しいこの本は、京都を知らない方や、京都出身の方へのちょいプレとしても喜ばれそう。
京都旅行前に遊び心を楽しむ京都ガイドブックとしてもいいかも。
いろんな楽しみ方ができるので、幅広い世代におすすめできます。
おすすめポイントまとめ
✅ ナカムラミナさんのほっこりイラストに癒やされる
✅ 片倉文恵さんの京ことば解説がわかりやすい
✅ 読む、見る、だけでも楽しいカルタ形式
✅ 京都への旅心を京言葉という視点からくすぐる遊び心満載
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