作家・重松清さんの小説を実写化したヒューマンドラマ「きよしこ」
重松清原作の「きよしこ」。
あの小説がテレビドラマになる! ということで期待して見ました。
全体的に静かで、とてもほのぼのとした雰囲気が伝わってきました。
安田顕さんが、あたたかくやさしい人柄の小説家・白石清を演じていました。
吃音症の少年・白石がさまざまな人と出会い別れる中で「伝えること」を諦めない大人に成長していく姿を描いています。
いたるところに優しさがあふれる3篇の小説が1つのストーリーに
表題の『きよしこ』のほか、孤独なおっちゃんとの交流を描いた『どんぐりのココロ』、好意を寄せてくれる地元の女子大生とも家族とも離れた東京への進学を選ぶ決意と旅立ちを描いた『東京』の3編を中心に、大人になった白石がいまだ吃音を抱えながらも妻の早織(西田尚美)との温かい生活の中、一冊の本を書き上げるまでが描き出されています。
小説家の白石清を安田顕、清の妻・早織を西田尚美、清担当編集者の野村を菊池風磨(Sexy Zone)、先輩編集者の室井を吹越満が演じるほか、どんぐりのおっちゃんに千原せいじ、貫地谷しほり、眞島秀和らが脇役を演じています。
吃音で、悩み苦しんだ時代を経て大人になった清の自伝的ストーリーです。
子ども時代の本人の苦しみはもちろん、彼を見守る両親の気持ちも痛いほど伝わってきました。
父・白石健一(眞島秀和)と母・白石曜子(貫地谷しほり)の愛情が、いろんなシーンにあふれていました。
どんぐりのおっちゃんは千原せいじさん。優しさにじみ出る演技が光る
そして、思いのほか感動したのが、どんぐりのおっちゃん役の千原せいじさんの演技。
昼間っからお酒を飲んで、ふらふらしているおっちゃん。
でも、人間味あふれてあったかい。
言葉もぶっきらぼうで、一見こわいけど、子どものこころに寄り添うことができる温かい人。
そんなおっちゃん役を見事に演じきっていました。
「友だちと遊ばんのか?」
ズバリ聞く。そのやりとりの対応から、全てを察知して、その心に寄り添っていく。
あんな風に優しいおとなにこの世のすべての子どもは見守られてほしい、そんなことを感じました。
寂しい時間をあのおっちゃんと過ごすことができた幸せ。
そんな時間を過ごした後、少しずつ友だちができ始めた清。
「今度海に連れったる」と言い残したおっちゃんの言葉。
優しかったおっちゃんとの距離は成長とともに離れていき、やがて
だんだん友達との時間が増え、いつしかおっちゃんとは離れ離れに。
引っ越しをすることになり、あのおっちゃんを探しまわる清。
お別れの言葉を伝えたかったのに・・・。
あのどんぐりのおっちゃんはどこへ行ってしまったのか?
ドラマが終わったあとも、そんなことを感じさせてくれるおっちゃんの千原せいじさんでした。
このドラマの演技がきっかけで千原せいじさんが、役者になる日がくるのか
こないのかは、これからのお楽しみってところでしょうか?
もう一度見てみたいドラマです。「きよしこ」。
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